無罪むざいを言い渡いいわたされたのは、ベトナム人じんのレー・ティ・トゥイ・リンさん（24）です。

リンさんは、技能ぎのう実習じっしゅう生せいだった2020年ねん11月つき、死産しざんした双子ふたごの赤あかちゃんの遺体いたいを段ボールだんぼ-る箱ばこに入いれて芦北あしきた町まちの自宅じたくに放置ほうちしたとして死体したい遺棄いきの罪つみに問とわれました。

死産しざんしたあとの行動こうどうが死体したい遺棄いき罪ざいに当あたるかどうかが争点そうてんで、リンさん側がわは「遺棄いきには当あたらない」と一貫いっかんして無罪むざいを主張しゅちょうしましたが、1審しんと2審しんで執行しっこう猶予ゆうよのついた有罪ゆうざいを言い渡いいわたされ、不服ふふくとして上告じょうこくしていました。

24日にちの判決はんけつで、最高さいこう裁判所さいばんしょ第だい2小しょう法廷ほうていの草野くさの耕一こういち裁判さいばん長ちょうは「他者たしゃが遺体いたいを発見はっけんするのが困難こんなんな状況じょうきょうを作り出つくりだしたが、それが行おこなわれた場所ばしょや遺体いたいの包つつみ方かた、置おいていた方法ほうほうなどに照てらすと、死体したい遺棄いき罪ざいの『遺棄いき』には当あたらない」と指摘してきしました。

そのうえで、有罪ゆうざいとした1審しんと2審しんは解釈かいしゃくを誤あやまっているとして、いずれも取り消とりけし、リンさんに逆転ぎゃくてんで無罪むざいを言い渡いいわたしました。

今回こんかいの事件じけんは、外国がいこく人じん技能ぎのう実習じっしゅう生せいが帰国きこくや退職たいしょくを迫せまられることを恐おそれて妊娠にんしんを打ち明うちあけられず、孤立こりつ出産しゅっさんに追い込おいこまれた背景はいけいがあり、リンさんの無罪むざいを求もとめる署名しょめいは9万まん5000筆ぴつ余あまりに上のぼっていました。