大分おおいた県けん在住ざいじゅうで、“車くるまいすの詩人しじん”と呼よばれる豆まめ塚つかエリさん（30）が、講演こうえんしました。

豆まめ塚つかエリさん

「本当ほんとうに、自分じぶんの苦くるしみ、つらさ、頑張がんばり、成果せいか、比くらべる必要ひつようはありません。あなたのつらさは、私わたしのつらさは、紛まぎれもなく本物ほんものだからです」

高校こうこう受験じゅけんでは、猛もう勉強べんきょうの末すえ、県内けんない有数ゆうすうの進学校しんがくこうに入学にゅうがくします。

しかし、徐々じょじょに勉強べんきょうについていけなくなり、心こころと体からだに不調ふちょうをきたすようになりました。

「私わたしはなんてばかなんだ」と、自分じぶんを責せめ続つづけた結果けっか、朝あさ起おきられずに夕方ゆうがたまで体からだが動うごかないこともあったといいます。

無断むだん欠席けっせきが続つづいたある日ひ。

母親ははおやから学校がっこうに行いかないことをとがめられた豆まめ塚つかさんは、「もうどこにも居場所いばしょがない」と衝動しょうどう的てきに自宅じたくのベランダから飛び降とびおりました。

何なんとか一命いちめいはとりとめたものの、頸椎しいを損傷そんしょうし、医師いしからは「もう二度にどと歩あるくことはできない」と告つげられました。

実じつは、この病院びょういんでの経験けいけんが、豆まめ塚つかさんの考え方かんがえかたを変かえる転機てんきとなりました。

学校がっこうでは出会であえなかった、さまざまな人ひとたちとの出会であいが、“しにたい”という思おもいを変かえていったのです。

同室どうしつに入院にゅういんする、認知にんち症しょうの女性じょせいがどれだけ迷惑めいわくをかけても、介護かいご士したちから愛あいされている姿すがたを見みたことで、多様たような価値かち観かんがあり、幸しあわせのあり方ありかたは人ひとそれぞれなのだと気きづいたといいます。

本ほんを読よみ、豆まめ塚つかさんのことばに救すくわれたという、かなさん（仮名かめい）です。

高校こうこう時代じだい、一いち時期じき不ふ登校とうこうになったことがあるかなさん、「苦くるしみを人ひとと比くらべるのはやめよう」ということばが、胸むねに残のこったといいます。

かなさん

「ふだんの生活せいかつで、息苦いきぐるしいと思おもう瞬間しゅんかんがあって、でも周まわりから「もっと大変たいへんな思おもいをしている人ひとがいる」って言いわれると、私わたしが間違まちがっているのかな？と思おもってしまって。だから豆まめ塚つかさんのことばで、自分じぶんを肯定こうていできました」

豆まめ塚つかエリさん

「人生じんせいもう終おわり、お先おさき真っ暗まっくらだと思おもったけど、全然ぜんぜん終おわりなんてないんです。真っ暗まっくらでも生いきていかないといけないし、目めが慣なれると、案外あんがい真っ暗まっくらでもないなって。どうか希望きぼうをもって、せめて大人おとなになるまで頑張がんばらなくていいから、どうにか生き延いきのびて欲ほしい。いまよりもぐっと、生いきやすくなるから」

▽NPO法人ほうじん「自殺じさつ対策たいさく支援しえんセンターライフリンク」が行おこなう「#いのちSOS」

（0120－061－338）

▽一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん「社会しゃかい的てき包摂ほうせつサポートセンター」が行おこなう「よりそいホットライン」（0120－279－338）

※岩手いわて・宮城みやぎ・福島ふくしまからは（0120－279－226）

▽一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん「日本にっぽんいのちの電話でんわ連盟れんめい」が行おこなう「いのちの電話でんわ」

（0120－783－556）

▽都道とどう府県ふけんが実施じっししている電話でんわ相談そうだんなどに接続せつぞくされる「こころの健康けんこう相談そうだん統一とういつダイヤル」

（0570－064－556）

このほか、以下いかの子こども向むけの相談そうだん窓口まどぐちも紹介しょうかいしています。

▽NPO法人ほうじん「チャイルドライン支援しえんセンター」が行おこなう「チャイルドライン」

（0120－99－7777）

▽文部もんぶ科学かがく省しょうが行おこなう「24時間じかん子供こどもSOSダイヤル」

（0120－0－78310）

▽法務省ほうむしょうが行おこなう「子こどもの人権じんけん110番ばん」

（0120－007－110）

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