絶滅の瀬戸際にあるキタシロサイの繁殖を試みている研究チームが、世界で生き残った最後の2頭のうち1頭を、繁殖プロジェクトから引退させると発表しました。
引退させるのは32歳のメスの「ナジン」。「倫理的」な理由から卵子の採取を中止します。これで繁殖プロジェクトに残されたキタシロサイは、ナジンの娘の「ファトゥ」1頭のみとなりました。
サイは密猟者に狙われて頭数が激減し、キタシロサイは絶滅の瀬戸際に追い込まれています。
当時は娘のファトゥのほか、世界最後のオス2頭が一緒でしたが、オスは2014年と18年に死にました。
研究チームはナジンの生殖器官に小さな良性の腫瘍が複数見つかったことも明らかにしました。