裁判所さいばんしょに証拠しょうこ保全ほぜんを求もとめられ記録きろく媒体ばいたいを提出ていしゅつする際さいに気付きづいたということで、刑務所けいむしょは「職員しょくいんのミスで裁判所さいばんしょやご遺族いぞくにご迷惑めいわくをおかけし本当ほんとうに申し訳もうしわけない」と謝罪しゃざいしました。

名古屋なごや刑務所けいむしょで服役ふくえき中ちゅうの去年きょねん3月つきに心筋しんきん梗塞こうそくと多た臓器ぞうき不全ふぜんで死亡しぼうした71歳さいの男性だんせい受刑じゅけい者しゃの遺族いぞくは「体調たいちょう不良ふりょうを訴うったえていたのに適切てきせつな医療いりょうを受うけられなかった」としてことし4月つき、国くにに合あわせて3800万まん円えん余あまりの賠償ばいしょうを求もとめる訴うったえを東京とうきょう地方ちほう裁判所さいばんしょに起おこしました。

名古屋なごや刑務所けいむしょは男性だんせいの死後しご、施設しせつ内ないの単独たんどく室しつでの男性だんせいの様子ようすを写うつした監視かんしカメラの映像えいぞうを記録きろく媒体ばいたいに保存ほぞんすることを決きめましたが、その際さい、職員しょくいんのミスで別べつの人物じんぶつの映像えいぞうを保存ほぞんし、男性だんせいの映像えいぞうの一部いちぶが残のこされていなかったことが分わかりました。

その後そのご、裁判所さいばんしょに証拠しょうこ保全ほぜんを求もとめられ記録きろく媒体ばいたいを提出ていしゅつする際さいに気付きづいたということです。

監視かんしカメラの映像えいぞうは記録きろく媒体ばいたいに保存ほぞんしない場合ばあいは、一定いってい期間きかんたつと自動じどう的てきに上書うわがきされる仕組しくみで、男性だんせいの映像えいぞうの一部いちぶも消去しょうきょされてしまっていたということです。

裁判所さいばんしょとは、映像えいぞうのかわりに写真しゃしんなどを提出ていしゅつすることを協議きょうぎしているということで、名古屋なごや刑務所けいむしょは7日にち、記者きしゃ会見かいけんを開ひらき、「職員しょくいんのミスだった。裁判所さいばんしょやご遺族いぞくにご迷惑めいわくをおかけし本当ほんとうに申し訳もうしわけなく思おもっています。今後こんごは、こういうことがないように、再発さいはつ防止ぼうしにつとめてまいりたい」と謝罪しゃざいしました。

一方いっぽう、男性だんせいの遺族いぞくの弁護士べんごしは「人ひとが死亡しぼうした重大じゅうだいな事案じあんで保管ほかんしておくべき映像えいぞうであり極きわめて遺憾いかんだ」としています。