このうち、国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょの報道ほうどう官かんは9日にち、決壊けっかいの原因げんいんなどの究明きゅうめいのため、現地げんちでの独立どくりつした調査ちょうさが必要ひつようだと指摘してきした一方いっぽう、「ロシア側がわの支配しはい地域ちいきでの活動かつどうをこれまでも求もとめてきたが、ロシア政府せいふが拒否きょひしている」と明あきらかにしました。

そのうえで、「被害ひがいにあったロシア側がわの支配しはい地域ちいきへの立ち入たちいりを認みとめるよう、繰り返くりかえし要求ようきゅうする」と述のべました。

また、現地げんちで支援しえん活動かつどうにあたっているOCHA＝国連こくれん人道じんどう問題もんだい調整ちょうせい事務所じむしょの担当たんとう者しゃは、「ウクライナの支配しはい下かにない地域ちいきの人ひとたちと、どのように連絡れんらくを取とるかが焦点しょうてんとなっている。危機きき的てきな状況じょうきょうは悪化あっかを続つづけているため、両りょう政府せいふとの協議きょうぎが鍵かぎを握にぎる」と述のべ、現地げんちへの支援しえんを行おこなうためロシア側がわとも粘り強ねばりづよく交渉こうしょうを続つづけていく姿勢しせいを強調きょうちょうしました。

そのうえで、ロシア軍ぐんがこれまでのところ、反撃はんげきを阻止そししていると主張しゅちょうしました。

理由りゆうについて「ロシアとの商業しょうぎょう的てき、文化ぶんか的てき、政治せいじ的てき関係かんけいが、これまでで最もっとも低ひくい水準すいじゅんにあり、モスクワでの大使館たいしかんの維持いじは、もはや正当せいとう化かされない」としています。

その一方いっぽうで、「大使館たいしかんの業務ぎょうむ停止ていしは、外交がいこう関係かんけいの断絶だんぜつを意味いみするものではない。条件じょうけんが整ととのいしだい、モスクワにある大使館たいしかんの業務ぎょうむを再開さいかいさせる」としています。

アイスランド外務省がいむしょうは、この決定けっていを首都しゅとレイキャビクに駐在ちゅうざいするロシア大使たいしに伝つたえるとともに、ロシア大使館たいしかんについても職員しょくいんを減へらすなど活動かつどうを制限せいげんするよう要請ようせいしたということです。

今回こんかいの決定けっていについて、アイスランドのギルバドッティル外相がいしょうは声明せいめいで、「アイスランドは1944年ねんの独立どくりつ以来いらい、ロシアの人々ひとびとと良好りょうこうな関係かんけいを築きずいていただけにこれは容易よういな決定けっていではない。しかし現状げんじょうでは、ロシアでの大使館たいしかんの業務ぎょうむは不可能ふかのうだ」としています。

ゼレンスキー大統領だいとうりょうは「ロシアは人ひと、自然しぜんや生命せいめいそのものに対にたいする意図いと的てきな犯罪はんざいの責任せきにんを負おわなければならない」と強つよく非難ひなんしました。