中東のイスラエルとレバノンが海洋境界を画定する合意文書に署名しました。両国は長年戦争状態にあり、エネルギー危機を背景とした今回の合意は異例となります。
イスラエルのラピド首相とレバノンのアウン大統領は27日、それぞれ東地中海における両国の海洋境界を画定する合意文書に署名しました。
この海域では近年ガス田が相次いで発見されていて、国交のない両国にとって、新たな火種となっていました。
ただ、世界的なエネルギー危機が深まるなか、アメリカやフランスが仲介して交渉が急速に進み、歴史的な合意につながりました。
今後、両国は、それぞれの海域で天然ガス開発を進めるということです。
双方の経済的思惑が一致した一方で、両国の指導者から今回の合意は将来的な戦争状態の解消につながるものではない、と釘を刺す発言も相次いでいます。