米フェイスブックを傘下に持つメタが26日発表した今年1~3月期の決算は、売上高が前年同期比3%増だった。3四半期連続で減収となっていた流れが反転し、ウォール街のアナリストの予想をはるかに上回った。
決算発表を受け、メタの株価は引け後の時間外取引で一時12%上昇した。マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が2023年を「効率の年」と位置付ける発表を行って以降、メタ株は力強い値動きが続いている。
明るい材料は他にもある。ユーザー数の伸びは最近の四半期と比較して堅調で、メタ傘下のアプリの月間利用者数は前年比5%増の38億人超、フェイスブックの1日当たりの利用者数は4%増の20億人超となった。
ただ、メタの前途は険しい。
今回の決算では、利益が前年同期から4分の1近く減って57億ドルに減少。中核のデジタル広告事業の健全さを示す数字も前年同期比17%減となった。
メタは昨年11月、同社の1回の人員削減としては過去最多の規模となる1万1000人の削減を発表。今年3月には、ザッカーバーグ氏が1万人の追加削減を発表した。総計すると、従業員数は4分の1減少する計算になる。