のっぽ
さんは、
日頃から
子どものことを
敬意を
込めて「
小さい
人」と
呼んでいました。
その理由を古家さんは本人から聞いていたといいます。
「『子“ども”なんてひとからげにはできない。大人だって大人“ども”なんて言われたら嫌でしょ』と話していました」。
のっぽさんは著書の中で次のように記しています。
「子どもだからといって、“経験も浅い、物事をよくわかっていない存在”とは、これっぽっちも思っていないからですよ/小さい人たちというのは、実にいろいろなことが分かっているのです。大人が思うよりも、いやおそらく大人よりも、ずっとずっと賢いんですから」。
(「ノッポさんの『小さい人』となかよくできるかな?」より)
また、古家さんはのっぽさんが「小さい人」に話しかけていた姿が印象に残っているといいます。
(古家さん)
「『僕はのっぽと言いますが、君のお名前を教えていただけませんでしょうか』と話しかけるんです。言われた子は、顔を真っ赤にしながらも必死に自分の名前を言うものですから、そばにいた親が驚いていました。泣いている赤ちゃんに『どうされましたか。一生懸命おしゃべりしていますね。眠たいですか。どうぞどうぞお休みください』なんて優しく話しかけていると、赤ちゃんもお母さんもにこにこになる。そんな奇跡みたいな場面がのっぽさんといるとたくさんありました」。
「小さい人をもっと信じて」
「
できるかな」では
次々に
工作を
作り出していたのっぽ
さん。
古家さんによると「できるかな」の工作は子どもが作るのには難しいものもあったということです。
(古家さん)
「番組は工作の手順を教えるのではなく、ものを作る楽しさを伝え、『やってみたい』という子どものやる気を引き出すことだったと聞いています。だから子どもたちが番組と同じように作ってうまくいかないことがあったとしても、のっぽさんは『うまくいかない経験がすごく大事で、大人は“失敗を保証する”ことが大事』と常々言ってました」
失敗したら、次に道具を使う際の力加減も覚えられるし、工夫も生まれる。
失敗を積み重ねて人は成長する。
のっぽさんには、大人が先回りをして子どもの失敗を回避させるのではなく、「もっと小さい人を信じて見守ってほしい」という思いがあったそうです。
実は“ぶきっちょ”だから一生懸命
古家さんによるとのっぽさんも、
かなりの「ぶきっちょ」を
自称していて
工作の
テープが
まっすぐ貼れない
など失敗も
多かった
そうです。
番組は15分間、ほぼノンストップで収録して放送していたため、工作に取り組んでいるときののっぽさんはいつも一生懸命で表情は真剣そのものでした。
そして、うまくできたときは、心からうれしそうな笑顔を浮かべていました。
71歳で歌手デビュー 小さい人への応援歌
のっぽ
さんは、71
歳のときNHK「
みんなのうた」の「
グラスホッパー
物語」で
歌手デビューしました。
みずから手がけたその歌詞は“小さい人”への応援歌でした。
「とべとべ はねをひろげ
おおぞらの むこうへ
おそれることは ない
まだみぬ せかいへ
いつのまにか ときはすぎ
わかきひは とおくなるよ
ホラ まごたちよ とんでおくれ
おじいさんの ねがいさ
まちかどの ちいさな こうえん
かたすみの くさかげに
ホラ まごたちを まえに あつめて
おじいさんのグラスホッパー
おじいさんのグラスホッパー!」
(「グラスホッパー物語」より抜粋)
「できるかな」を見て育った人は、のっぽさんが声高らかに歌う姿に驚いた人も少なくありませんでした。
その歌詞に励まされたと全国から共感の声が寄せられ、「みんなのうた」としては異例の10か月間にわたるロングラン放送となりました。
僕は風のようにいなくなる
のっぽ
さんは
生前、
自身の
死について
周囲の
人たちに
伝えるのは、
しばらくたってからにしてほしいと
希望していたということです。
(古家さん)
「のっぽさんは、日頃から『僕は風のようにいなくなるからね』と話していました。人間は誰でも死んでいく動物だから、あまり残念がらないでほしい、というのがのっぽさんの考えでした。今回は突然の報告で『驚かせてごめんね』と言ってるのではないでしょうか。そんな優しさがのっぽさんなんです」
のっぽさんが「小さい人」に寄せた思いは、どこまでも優しいものでした。
そして、その優しさは「かつて小さかった人」にも向けられていました。
戸籍上の性別変更要件 最高裁で初弁論 前日に異例の「審問」も
性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更するには生殖能力をなくす手術を受ける必要がありますが、その要件が憲法違反かどうかが争われている申し立てで初めてとなる弁論が最高裁判所で開かれ、当事者の弁護士は、「手術の要件は性別の在り方が尊重される権利を侵害し、憲法違反だ」と訴えました。これに先立ち26日、大法廷で当事者本人が意見を述べる異例の手続きが行われていたことも明らかになりました。
Source: NHK
Sep 27, 2023 08:09
水俣病救済基準めぐり国などに賠償命令 大阪地裁
水俣病と認定されておらず、救済策の対象にもならなかった関西などに住む熊本と鹿児島出身の120人余りが、国と熊本県、それに原因企業に賠償を求めた裁判の判決で、大阪地方裁判所は、国などに賠償を命じました。裁判では、住んでいた「地域」や「年代」で救済対象を区切った特別措置法の基準の妥当性などが争われ、全国4か所で起こされている集団訴訟で判決が言い渡されたのは初めてです。
Source: NHK
Sep 27, 2023 08:09
五輪汚職事件 組織委元理事 裁判に証人として出廷も証言拒否
東京オリンピック・パラリンピックをめぐり、総額2億円近い賄賂を受け取ったとして受託収賄の罪に問われている大会組織委員会元理事の高橋治之被告が、贈賄側とされる被告の裁判に証人として出廷しましたが「自分の裁判に影響を与える可能性がある」と述べて証言を一切拒否しました。
Source: NHK
Sep 27, 2023 03:09
TOHOシネマズ 配給元に圧力か 独禁法違反疑いで再発防止策提出
全国で映画館を展開する「TOHOシネマズ」が自社以外に作品を配給しないよう圧力をかけるなどして、映画の配給元の事業を不当に拘束し、独占禁止法に違反した疑いがあるとして公正取引委員会の調査を受け、再発防止などを自主的に確約する計画を提出していたことが、関係者への取材でわかりました。
Source: NHK
Sep 27, 2023 03:09
オンラインカジノ 決済代行業者を逮捕 客18人は書類送検
スマホなどからインターネットを通じて金を賭けるオンラインカジノをめぐり、警視庁は、海外の運営者に賭け金を送金するなどしていた決済代行業者の2人を客の賭博行為を手助けしたとして常習賭博ほう助の疑いで逮捕しました。オンラインカジノで客の賭博を手助けしたとして決済代行業者が逮捕されるのは全国で初めてです。
Source: NHK
Sep 27, 2023 03:09
沖縄 玉城知事 “基地移設工事 27日までに承認難しい”
沖縄県のアメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設工事をめぐり、国が沖縄県に対し27日までに工事を承認するよう勧告していることについて、玉城知事は県政の安定的な運営を図る上で県民や学者などからの意見を分析する必要があるなどとして、27日までに承認を行うことは難しいと回答する方針を明らかにしました。
Source: NHK
Sep 27, 2023 03:09
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