少子しょうし化か対策たいさくを今後こんご3年間ねんかんで集中しゅうちゅう的てきに強化きょうかするため、政府せいふは、年間ねんかん3兆ちょう円えん程度ていどの新あらたな予算よさんを見込みこんでいて、このうち2兆ちょう円えんほどは、医療いりょうや介護かいごといった社会しゃかい保障ほしょう費ひの歳出さいしゅつ改革かいかくに加くわえ、既存きそん予算よさんの活用かつようで捻出ねんしゅつする方針ほうしんです。

残のこりのおよそ1兆ちょう円えんは、社会しゃかい保険ほけん料りょうに、子育こそだてへの「新あらたな支援しえん金きん」として上乗うわのせして確保かくほする方向ほうこうで調整ちょうせいを進すすめていて、医療いりょう保険ほけんの仕組しくみを活用かつようする案あんが検討けんとうされています。

ただ、この上乗うわのせには、経済けいざい界かいなどから「賃上ちんあげの機運きうんに水みずを差さす」と異論いろんが出でていることも踏ふまえ、企業きぎょうの負担ふたん感かんが比較的ひかくてき大おおきいとされる中小ちゅうしょう企業きぎょうの従業じゅうぎょう員いんが加入かにゅうする「協会きょうかいけんぽ」の保険ほけん料りょう率りつを一時いちじ的てきに引き下ひきさげられないか、調整ちょうせいしています。

また、一時いちじ的てきな財源ざいげん不足ふそくを埋め合うめあわせるため、2年ねんほどは新あたらしい「こども特例とくれい公債こうさい」の発行はっこうも検討けんとうしています。

一方いっぽう、新あらたな予算よさんの使つかいみちは、児童じどう手当てあての拡充かくじゅうなどの経済けいざい的てき支援しえんの強化きょうかに1兆ちょう5000億おく円えん程度ていど、幼児ようじ教育きょういくや保育ほいくサービスの充実じゅうじつに8000億おくから9000億おく円えん程度ていど、育児いくじ休業きゅうぎょう給付きゅうふの拡充かくじゅうを含ふくめた働はたらき方かた改革かいかくの推進すいしんに7000億おく円えん程度ていどを充あてることを検討けんとうしています。

このうち児童じどう手当てあては、今いまは中学生ちゅうがくせいまでとなっている支給しきゅう対象たいしょうを、高校生こうこうせいまでに拡大かくだいし、高校生こうこうせいは1人にんあたり月額げつがく1万まん円えんとする方針ほうしんです。

また、所得しょとく制限せいげんは完全かんぜんに撤廃てっぱいする方向ほうこうで、詰つめの調整ちょうせいを続つづけています。