地球温暖化ちきゅうおんだんかがこのまま進すすめば、人類じんるいの繁栄はんえいに適てきした気象条件きしょうじょうけんの範囲はんいから数十億人すうじゅうおくにんが外はずれ、危険きけんな暑あつさにさらされることになるとの新あらたな研究結果けんきゅうけっかが報告ほうこくされた。

英えいエクセター大学だいがくのティモシー・レントン教授きょうじゅと中国ちゅうごく・南京大学なんきんだいがくのシュ・チー教授きょうじゅの率ひきいる研究けんきゅうチームが、科学誌かがくしネイチャー・サステイナビリティーに論文ろんぶんを発表はっぴょうした。

チームはこの中なかで、世界せかいの平均気温へいきんきおんが現時点げんじてんで予想よそうされている通とおり、今世紀末こんせいきまつに産業革命前さんぎょうかくめいまえから２．７度上昇どじょうしょうした場合ばあいの人間にんげんへの影響えいきょうを予測よそくした。

気候変動きこうへんどうと人口増加じんこうぞうかの両方りょうほうを考慮こうりょすると、２０３０年ねんまでに世界せかいで２０億人おくにん、９０年ねんまでには３７億人おくにんが、人類じんるいの繁栄はんえいに適てきした「気候きこうニッチ」の外そとに追おいやられ、年平均気温ねんへいきんきおんが２９度以上どいじょうという過酷かこくな暑あつさにさらされるという。

こうした人ひとびと々は世界人口せかいじんこうの３分ぶんの１を占しめることになり、地球上ちきゅうじょうで人間にんげんの住すめる場所ばしょが変動へんどうして、人口分布じんこうぶんぷも一変いっぺんする可能性かのうせいがあると、レントン教授きょうじゅは指摘してきする。

研究けんきゅうチームが世界せかいの人口分布じんこうぶんぷと年平均気温ねんへいきんきおんの関係かんけいを示しめしたデータによると、これまで最もっとも多おおくの人口じんこうが集中しゅうちゅうしてきたのは年平均気温ねんへいきんきおんが１３度どの地域ちいきで、２７度前後どぜんごにもうひとつのピークがある。