吉野ケ里遺跡墓の一部出土「歴史的に大きな意味の可能性も」 - Easy News

弥生やよい時代じだいの大だい規模きぼな環たまきごう集落しゅうらくの跡あとが残のこる佐賀さが県けんの吉野よしのヶ里さと遺跡いせきで、弥生やよい時代じだい後期こうきのものとみられる墓はかの一部いちぶが出土しゅつどし、専門せんもん家かは「かなり身分みぶんが高たかい人ひとの墓はかの可能かのう性せいが高たかく、さらに調しらべれば歴史れきし的てきに大おおきな意味いみを持もつ発掘はっくつになる可能かのう性せいがある」と話はなしています。

吉野よしのヶ里さと遺跡いせきでは、歴代れきだいの王おうの墓はかとされる「北きた墳丘ふんきゅう墓ぼ」のすぐ西側にしがわにあり、貴重きちょうな発見はっけんがあるのではと注目ちゅうもくされながら手付てつかずだった「謎なぞのエリア」と呼よばれる場所ばしょで去年きょねんから、10年ねんぶりとなる大だい規模きぼな発掘はっくつ調査ちょうさが行おこなわれています。

この調査ちょうさで先月せんげつ、4枚まいの平たいらな石いしが並ならんだ状態じょうたいで見みつかりました。

4枚まいをあわせると全長ぜんちょうは2メートルほどになり、調査ちょうさを行おこなっている佐賀さが県けんによりますと、墓はかの「ふた」だということです。

弥生やよい時代じだい後期こうき、1世紀せいきから3世紀せいきごろの有力ゆうりょく者しゃの墓はかのふたとみられ、表面ひょうめんには「×」のように見みえる線せんが交差こうさした記号きごうのようなものが無数むすうに刻きざまれていて、埋葬まいそうした際さいに何なにかしらの意図いとを持もってつけられたとみられています。

吉野よしのヶ里さと遺跡いせきではこれまで、弥生やよい時代じだい中期ちゅうきの王おうの墓はかが見みつかっていますが、邪馬台国やまたいこくが存在そんざいしたとされる弥生やよい時代じだい後期こうきの有力ゆうりょく者しゃの墓はかだとすれば、初はじめてとなります。

吉野よしのヶ里さと遺跡いせきの発掘はっくつに長年ながねん携たずさわってきた考古こうこ学者がくしゃの高島たかしま忠平ちゅうへいさんは「『謎なぞのエリア』の中なかでも最もっとも高たかく、見晴みはらしのよい場所ばしょにあり、かなり身分みぶんが高たかい人ひとの墓はかの可能かのう性せいが高たかい」と指摘してきしたうえで「さらに調しらべれば、当時とうじの政治せいじのあり方ありかたを読み取よみとるうえで歴史れきし的てきに大おおきな意味いみを持もつ発掘はっくつになる可能かのう性せいがある」と話はなしています。