これまでで最もっとも多おおかった去年きょねんの感染かんせん者しゃ数すうの7983人にんをすでに上回うわまわっていて、このままのペースで増加ぞうかした場合ばあい1万まん人にんを超こえる可能かのう性せいも指摘してきされています。

都道とどう府県ふけん別べつでは、

▽東京とうきょう都との2343人にんが最もっとも多おおく、

▽次ついで大阪おおさか府ふが1091人にん、

▽愛知あいち県けんが463人にん、

▽福岡ふくおか県けんが332人にんなどとなっています。

国立こくりつ感染かんせん症しょう研究所けんきゅうじょがまとめた、ことし上半期かみはんきの感染かんせん動向どうこうです。

▽ことし上半期かみはんきまでの感染かんせん者しゃは男性だんせいが3768人にん、女性じょせいが1855人にん。男性だんせいが多おおい。

▽年代ねんだい別べつに見みると、女性じょせいは20代だいと30代だいが75％を占しめる。特とくに多おおいのが20代だい前半ぜんはん。

▽男性だんせいは20代だいから50代だいまで幅広はばひろい年齢ねんれい層そうで患者かんじゃが増ふえている。

▽男性だんせいでは性せい風俗ふうぞく産業さんぎょうの利用りよう歴れきがある人ひとが、女性じょせいでは従事じゅうじ歴れきのある人ひとが、それぞれ感染かんせん者しゃの3割わりから4割わりほどを占しめる。

▽一方いっぽうで、性せい風俗ふうぞく産業さんぎょうの利用りよう歴れきのない男性だんせい、従事じゅうじ歴れきのない女性じょせいもそれぞれ3割わり程度ていどいる。

主おもな感染かんせん経路けいろは性的せいてきな接触せっしょくで、キスや性行為せいこういなどで感染かんせんが広ひろがります。

潜伏せんぷく期間きかんでも感染かんせん者しゃの粘膜ねんまくや傷きずのある皮膚ひふに直接ちょくせつ触ふれると感染かんせんすることがあります。

日本にっぽん性せい感染かんせん症しょう学会がっかいで梅毒ばいどく対策たいさくの責任せきにん者しゃを務つとめる専門せんもん家かは「インターネットを通つうじた不ふ特定とくていの人ひととの性行為せいこういの増加ぞうかも背景はいけいにあると考かんがえられる」と指摘してきしました。

神戸こうべ大学だいがく 重村しげむら克巳かつみ准じゅん教授きょうじゅ

「避妊ひにん具ぐを用もちいない性行為せいこういが感染かんせんのリスクを高たかめるが、インターネットを通つうじた不ふ特定とくていの人ひととの性行為せいこういの増加ぞうかも背景はいけいにあると考かんがえられる。そうしたツールも多様たよう化かしていて、学会がっかいや行政ぎょうせいを含ふくめて対策たいさくを考かんがえていくことが求もとめられていると思おもいます」

感染かんせんすると、3週間しゅうかんから6週間しゅうかん程度ていどの潜伏せんぷく期間きかんを経へて発症はっしょうしますが、その後そのご、症状しょうじょうが消きえてしまうことや無む症状しょうじょうのこともあり、気きが付つかないうちに病気びょうきが進行しんこうすることもあります。

薬くすりで治療ちりょうができますが、治療ちりょうせずに放置ほうちすると脳のうや心臓しんぞうに深刻しんこくな症状しょうじょうが出でることがあります。

梅毒ばいどくに感染かんせんしているかどうかは、血液けつえき検査けんさで分わかります。

各地かくちの自治体じちたいで検査けんさを受け付うけつけていて、このうち東京とうきょう都とでは新宿しんじゅくなどにある検査けんさ・相談そうだん室しつや保健所ほけんじょで、匿名とくめいで、無料むりょうで受うけることができます。

神戸こうべ大学だいがく 重村しげむら克巳かつみ准じゅん教授きょうじゅ

「誰だれでもかかる病気びょうきであり、きちんと治療ちりょうをすれば治なおる病気びょうきなので、感染かんせんのリスクがある行為こういに心当こころあたりがあればちゅうちょなく受診じゅしんしてほしい」