さいたま市南区の荒川沿いでは、2月13日と16日、公園で切断された猫の足や胴体などが見つかり、17日には1キロほど東の小学校の校庭で頭の一部も見つかりました。
公園と今回事件があった中学校は2.5キロほどしか離れていません。
さらに、2月26日には小学校から北西に4キロ余り離れた桜区で別の猫の死骸が見つかっていました。
一連の事件について、警察は何者かが猫を切断して放置したとみて、動物愛護法違反の疑いで捜査しています。
そのほか、2月20日にはさいたま市南区の小学校や周辺施設を爆破し、子どもに危害を加えることを予告する文書が届いたということです。
周辺には、事業所や住宅などが建ち並ぶ地域です。 中学校で、午後1時すぎに撮影された映像では、学校の駐車場に警察の車両など多くの車が止められ、大勢の警察官が駆けつけていました。 また、学校の校庭に避難していたとみられる生徒などに警察官が話を聞いている様子も確認できました。 その後、生徒たちは教職員の指示にしたがい、別の場所に移動していました。
また「その後、教員が廊下をバタバタと走ったり、教員を先頭に生徒が移動したりするのを見ました。正午ごろ、子どもと家に帰ってきたのですが、少し遅れたら犯人と鉢合わせていたかもしれないと考えると怖いです」と話していました。
2001年には、大阪 池田市の大阪教育大学附属池田小学校に刃物を持った男が押し入り、児童8人が殺害されたほか、教員を含む15人がけがをしました。 2年後の2003年には、京都府宇治市の小学校に包丁を持った男が侵入し、児童2人がけがをしました。 さらに、2018年6月には、静岡県藤枝市の小学校近くの路上で、18歳の少年が下校中の男子児童を刃物のようなもので切りつけて、大けがをさせたうえ、学校の敷地に侵入したほか、去年10月には、埼玉県日高市の中学校に竹刀のようなものを持った男が侵入し、生徒3人が頭などをたたかれてけがをしています。
2001年に大阪の大阪教育大学附属池田小学校に刃物を持った男が侵入し、8人の児童が殺害されるなどした事件を受け、各地の学校では不審者の侵入に備えた独自の対策が広がりました。 教職員や警備員によるパトロールのほか、校舎の周囲が見渡せるように職員室の窓ガラスを不透明なものから透明なものにする学校も出てきました。 事件の翌年、文部科学省は「危機管理マニュアル」を作成し、登下校のとき以外は出入り口を施錠したり受付を設けて来校者をチェックしたりすることや、インターホンや防犯カメラの設置、それに不審者の侵入を想定した訓練などの対策を示しました。 その後も学校への侵入や登下校中の児童や生徒を狙った事件が相次ぎ、マニュアルの見直しが重ねられてきました。 文部科学省の2018年の調査によりますと ▽出入口の施錠や受付での確認など不審者の侵入を防ぐ取り組みをしている学校は97.3% ▽インターホンを設置している学校が63.5% ▽防犯カメラを設置している学校が58.1% ▽侵入者を取り押さえるためのさすまたを用意している学校が88.2%でした。
事件現場の中学校は
近くに住む人「学校の3階の廊下の様子見た」
近くの会社の人「生徒の声などは聞こえず」
これまでの学校への侵入事件
学校の不審者侵入対策は