世界有数せかいゆうすうの原油輸出国げんゆゆしゅつこくサウジアラビアとロシアが減産げんさんや輸出削減ゆしゅつさくげんを少すくなくとも３カ月延長げつえんちょうすると表明ひょうめいしたことを受うけ、原油価格げんゆかかくが新あらたな高値たかねを付つけた。

原油価格げんゆかかくの世界指標せかいしひょうである「ブレント原油げんゆ」は、１．８％上昇じょうしょうして１バレル＝９０ドル（約やく１万まん３０００円えん）超ちょうを記録きろく。米国べいこくの指標しひょう「ＷＴＩ原油げんゆ」も同程度どうていどの上あげ幅はばとなり、１バレル＝８７ドルを付つけた。

石油輸出国機構せきゆゆしゅつこくきこう（ＯＰＥＣ）とロシアなど非加盟国ひかめいこくでつくる「ＯＰＥＣプラス」は長期的ちょうきてきな大幅減産おおはばげんさんで合意ごういして原油価格げんゆかかくの下支しもささえに動うごいており、サウジとロシアの措置そちはこうした取とり組くみを強化きょうかするものとなる。

サウジ・エネルギー省しょうの当局者とうきょくしゃは国営こくえいサウジ通信つうしん（ＳＰＡ）に対たいし、日量にちりょう１００万まんバレルの減産げんさんを１２月末がつまつまで延長えんちょうする方針ほうしんを明あきらかにした。

サウジの減産げんさんは７月がつから実施じっしされている。近年最大規模きんねんさいだいきぼの減産幅げんさんはばで、サウジの生産量せいさんりょうは日量にちりょう９００万まんバレルまで減少げんしょうした。これに先立さきだちサウジ政府せいふは今年ことし４月がつにも減産げんさんを発表はっぴょうしており、こちらの措置そちは２０２４年ねん１２月がつまで続つづく。

国際通貨基金こくさいつうかききん（ＩＭＦ）によると、サウジの財政収支ざいせいしゅうしが均衡きんこうするためには、ブレント原油げんゆベースで１バレル＝８１ドル程度ていどの水準すいじゅんが必要ひつようになる。サウジは昨年さくねんほぼ１０年ねんぶりに財政黒字ざいせいくろじを報告ほうこくしたものの、今年ことしは財政赤字ざいせいあかじに転落てんらくしている。