天体てんたいの謎なぞを探さがる画期的かっきてきな衛星えいせい「ＸＲＩＳＭ（クリズム）」と、月面着陸げつめんちゃくりくを目指めざす「ムーンスナイパー」探査機たんさきを搭載とうさいしたロケット「Ｈ２Ａ」が７日午前なのかごぜん８時じ４２分ふん、鹿児島県かごしまけんの種子島宇宙たねがしまうちゅうセンターから打うち上あげられた。

宇宙航空研究開発機構うちゅうこうくうけんきゅうかいはつきこう（ＪＡＸＡ）は、悪天候あくてんこうのために打うち上あげを数回すうかいにわたって延期えんきしていた。

ＪＡＸＡはユーチューブのチャンネルで打うち上あげの様子ようすをライブ配信はいしんし、英語えいごと日本語にほんごで中継ちゅうけいしている。

Ｘ線分光撮像衛星せんぶんこうさつぞうえいせいのＸＲＩＳＭは、ＪＡＸＡと米航空宇宙局べいこうくううちゅうきょく（ＮＡＳＡ）、欧州宇宙機関おうしゅううちゅうきかん（ＥＳＡ）、カナダ宇宙庁うちゅうちょうなどが共同きょうどうで開発かいはつした。

一緒いっしょに打うち上あげられたＪＡＸＡの小型探査機こがたたんさき「ＳＬＩＭ（Smart Lander for Investigating Moon）」は着陸地点ちゃくりくちてんに照準しょうじゅんを絞しぼり、従来じゅうらいのようなキロメートル単位たんいではなく、１００メートルの範囲内はんいないにピンポイントで着陸ちゃくりくできる高精度着陸技術こうせいどちゃくりくぎじゅつの実証じっしょうを目指めざす。この精密せいみつさから、ＳＬＩＭは通称つうしょう「ムーンスナイパー」と呼よばれる。

ＳＬＩＭは打うち上あげからおよそ３～４カ月後げつごに月つきの軌道きどうに到達とうたつし、１カ月間げつかん、月つきの周まわりを周回しゅうかいした後あと、打うち上あげの４～６カ月後げつごに降下こうかを開始かいしして軟着陸なんちゃくりくを試こころみる。着陸ちゃくりくに成功せいこうすれば、月面探査技術げつめんたんさぎじゅつの実証じっしょうも行おこなう。

ＮＡＳＡによると、衛星えいせいと２器きの計器けいきでは、宇宙うちゅうで最もっとも温度おんどが高たかい領域りょういきや、最大さいだいの構造こうぞう、最大さいだいの重力じゅうりょくをもつ天体てんたいを観測かんそくする。ＸＲＩＳＭは人間にんげんの目めには見みえないＸ線せんを検知けんちする。