中国の
王毅外相は、11
月にアメリカで
開かれるAPEC=
アジア太平洋経済協力会議の
首脳会議について「
成功に
向けて
建設的な
役割を
発揮したい」と
述べ、習近平国家主席の
出席に
含みをもたせました。
中国の王毅外相は26日、首都・北京で記者会見し、習近平国家主席が10年前から提唱する「人類運命共同体」という構想をめぐる取り組みについてまとめた白書を発表しました。
この中で王外相は「この構想は各国の団結と協力を推進し、人類の美しい未来をともにつくり出すことに重要な意義を持っている」などと主張しました。
中国で外交を統括する政治局委員を兼ねる王外相が記者会見するのは異例で、来月、中国政府が開く巨大経済圏構想「一帯一路」の国際フォーラムを前に、習主席の実績をアピールするねらいがあるとみられます。
一方、王外相は記者から11月にアメリカで開かれるAPECの首脳会議に習主席が出席するか問われたのに対し、具体的な回答は避ける一方で「中国は国際社会の期待に従い、APECの成功のため建設的な役割を発揮したい」と述べ、出席に含みをもたせました。
ただ王外相は「アメリカが議長国としての職責を意識し、会議が順調に行われるようさらによい条件をつくることを期待する」とも述べ、首脳会議に合わせた米中首脳会談の実現が取り沙汰される中、アメリカ側をけん制しました。