デンマーク玩具大手おもちゃおおてレゴは、再生さいせいペットボトルからブロックを製造せいぞうする計画けいかくを断念だんねんすると明あきらかにした。現在げんざいの石油せきゆベースのブロックよりも多おおくの汚染物質おせんぶっしつを製造過程せいぞうかていで排出はいしゅつするためだという。

レゴはここ数年すうねん、自社じしゃの玩具おもちゃの多おおくで使用しようするアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン（ＡＢＳ）よりも気候きこうに優やさしい代替物だいたいぶつとして、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）のリサイクル品ひんの試験しけんを行おこなっていた。

今回こんかいの決定けっていについては２４日にじゅうよっか、英紙えいしフィナンシャル・タイムズが最初さいしょに報ほうじた。

レゴは２０３２年ねんまでに持続可能じぞくかのうな素材そざいのみを使用しようするとの公約こうやくを掲かかげており、２年前ねんまえには再生さいせいＰＥＴを素材そざいとするブロックの試作品しさくひんを発表はっぴょうしていた。

だがその後ご、再生素材さいせいそざいでブロックを製造せいぞうするには新設備しんせつびへの投資とうしや工程こうていの追加ついかが必要ひつようになり、最終的さいしゅうてきには現状げんじょうよりも多おおくの温暖化汚染物質おんだんかおせんぶっしつを排出はいしゅつすることが分わかったという。同社どうしゃの広報こうほうが２５日にち、ＣＮＮに明あきらかにした。

レゴの今回こんかいの動うごきは、製品せいひんや工程こうていを気候危機きこうききに適合てきごうさせようとする企業きぎょうが直面ちょくめんする課題かだいを浮うき彫ぼりにするものだ。

レゴの広報こうほうは「３年ねんを超こえる試験しけんの結果けっか、炭素たんその排出はいしゅつが減へらないことが分わかったため、再生さいせいＰＥＴを使用しようしたブロックの製造せいぞうを進すすめないことに決きめた」と説明せつめいしている。

試験しけんでは、再生さいせいプラスチックが耐久性たいきゅうせいや安全性あんぜんせいの点てんでＡＢＳに劣おとること、ブロック同士どうしをくっつけたり、離はなれやすくしたりするＡＢＳの「クラッチパワー」が得えられないことも判明はんめいした。

ただ、レゴは石油せきゆフリーのブロックを製造せいぞうする取とり組くみを放棄ほうきするわけではなく、３２年ねんまでに持続可能じぞくかのうな素材そざいでブロックを作つくる方針ほうしんに変かわりはないという。