共和党きょうわとうの来年らいねんの大統領だいとうりょう選挙せんきょに向むけた、2回かい目めの候補こうほ者しゃ討論とうろん会かいは、ロサンゼルス郊外こうがいの会場かいじょうで現地げんち時間じかんの27日にち夜よる、日本にっぽん時間じかんの28日にち、FOXビジネスネットワークで全米ぜんべいに放送ほうそうされました。

フロリダ州しゅうのデサンティス知事ちじやヘイリー元もと国連こくれん大使たいし、それに起業きぎょう家かのラマスワミ氏しら、候補こうほ者しゃ7人にんが参加さんかしましたが、支持しじ率りつトップのトランプ前ぜん大統領だいとうりょうは前回ぜんかいに続つづいて討論とうろん会かいを欠席けっせきしました。

討論とうろん会かいでは、党内とうないで2番目ばんめの支持しじを集あつめるデサンティス氏しが、物価ぶっかの上昇じょうしょうについて「バイデン大統領だいとうりょうはリーダーシップをとるという行動こうどうをとっていない。そしてもうひとり、行動こうどうをとっていないのがトランプ氏しだ。今いまのインフレの責任せきにんは彼かれにあるのに、今夜こんやこのステージに上あがらなかった」と述のべ、トランプ氏しを強つよく批判ひはんしました。

支持しじ率りつで3位いのヘイリー氏しは「トランプ氏しが間違まちがっていたのは、中国ちゅうごくとの貿易ぼうえきにのみ焦点しょうてんをあてたことだ」と、トランプ氏しの中国ちゅうごくに対にたいする安全あんぜん保障ほしょう政策せいさくが不十分ふじゅうぶんだったと批判ひはんしたうえで、「長年ながねん行おこなわれてこなかったが、アメリカ国民こくみんの安全あんぜんを守まもるために何なにができるかに焦点しょうてんをあてる必要ひつようがある」と述のべました。

トランプ氏しが党内とうないのほかの候補こうほに40ポイント以上いじょうの差さをつけて大幅おおはばにリードする中なか、事実じじつ上じょう、2番手ばんての座ざをめぐる論戦ろんせんとなりましたが、アメリカのメディアは各かく候補こうほとも決め手きめてを欠かいたと伝つたえています。

共和党きょうわとう候補こうほ者しゃ選えらび トランプ氏し支持しじ56.6％（各種かくしゅ世論せろん調査ちょうさ平均へいきん）

政権せいけん奪還だっかんを目指めざす野党やとう 共和党きょうわとう内ないでは、トランプ前ぜん大統領だいとうりょうが大統領だいとうりょう候補こうほとして最もっとも多おおくの支持しじを集あつめ、ほかの候補こうほ者しゃを大おおきく引き離ひきはなしています。

政治せいじ情報じょうほうサイト「リアル・クリア・ポリティクス」のまとめによりますと、9月つき27日にち時点じてんの各種かくしゅ世論せろん調査ちょうさの平均へいきんでは、共和党きょうわとうの候補こうほ者しゃ選えらびでトランプ氏しを支持しじするとした人ひとが56.6％と最もっとも多おおくなりました。

続つづいて

▽フロリダ州しゅうのデサンティス知事ちじが14.4％

▽ヘイリー元もと国連こくれん大使たいしが5.8％

▽起業きぎょう家かのラマスワミ氏しが5.1％

▽ペンス前ぜん副ふく大統領だいとうりょうが4.2％

▽スコット上院じょういん議員ぎいんが2.8％

▽ニュージャージー州しゅうのクリスティー前ぜん知事ちじが2.7％などとなっています。

トランプ氏しの支持しじ率りつは、ことし3月つき9日にち時点じてんには43％まで低下ていかしましたが、3月末げつまつにニューヨーク州しゅうの大だい陪審ばいしんに起訴きそされる直前ちょくぜんからこれまで上昇じょうしょう傾向けいこうが続つづいています。

トランプ氏し立候補りっこうほを阻止そししようとする動うごきも

トランプ前ぜん大統領だいとうりょうが共和党きょうわとう内ないでほかの候補こうほ者しゃを支持しじ率りつで圧倒あっとうする中なか、トランプ氏しの立候補りっこうほを阻止そししようとする動うごきが、今いま、広ひろがりつつあります。

アメリカの憲法けんぽう修正しゅうせい第だい14条じょう3項こうには「憲法けんぽうを支持しじする宣誓せんせいをしたあとに、アメリカに対にたいする暴動ぼうどうや反乱はんらんに関与かんよするなどした場合ばあい、大統領だいとうりょうなど官職かんしょくに就つくことができない」と定さだめられています。

トランプ氏しは、おととし連邦れんぽう議会ぎかいに支持しじ者しゃらが乱入らんにゅうした事件じけんをめぐって起訴きそされています。

これが反乱はんらんへの関与かんよにあたるのではないかと、西部せいぶコロラド州しゅうや中西部ちゅうせいぶミネソタ州しゅうで住民じゅうみんが訴うったえを起おこしていて、ほかの州しゅうでも今後こんご、広ひろがるとみられています。

立候補りっこうほに疑問ぎもんを投なげかける声こえは、共和党きょうわとう内ないの一部いちぶからも出でています。

東部とうぶニューハンプシャー州しゅうの弁護士べんごしで、3年ねん前まえの上院じょういん議員ぎいん選挙せんきょを共和党きょうわとうの候補こうほ者しゃとして戦たたかったブライアント・メスナーさんは、10月つきにも訴訟そしょうを起おこす準備じゅんびを進すすめています。

トランプ氏しの政策せいさくは評価ひょうかしていて、立候補りっこうほした際さいにはトランプ氏しから支持しじを受うけましたが、前回ぜんかいの大統領だいとうりょう選挙せんきょの結果けっかを受け入うけいれない姿勢しせいに疑問ぎもんを抱いだくようになったといいます。

メスナーさんは、トランプ氏しは誤あやまった判断はんだんをしているとしたうえで、「彼かれの発言はつげんを受け入うけいれることができない。彼かれの政治せいじスタイルはアメリカにとってよくない」と話はなしています。

ただ、訴訟そしょうの動うごきが報ほうじられると、トランプ氏しの支持しじ者しゃとみられる人ひとから嫌いやがらせの手紙てがみが届とどき、地元じもとの共和党きょうわとうからも批判ひはんを受うけているということで、今いまの共和党きょうわとうはトランプ氏しの言いいなりになっているとして、不満ふまんを感かんじています。

メスナーさんは「トランプ氏しは世論せろん調査ちょうさで大おおきくリードしているが、予備よび選挙せんきょに向むけてさまざまなことが起おきるだろうし、最終さいしゅう的てきに彼かれが候補こうほ者しゃになるとはかぎらないと思おもっている」と話はなしています。

一方いっぽう、立候補りっこうほを阻止そししようという動うごきについて、トランプ氏しは9月つき4日にち、SNSで「ほぼすべての専門せんもん家かが、大統領だいとうりょう選挙せんきょに対にたいして修正しゅうせい第だい14条じょうは法的ほうてき根拠こんきょなどがないと意見いけんを表明ひょうめいしている。これもまた“トリック”にすぎない」と反論はんろんしています。

“トランプ氏しが立候補りっこうほする資格しかく”の議論ぎろん 選挙せんきょに影響えいきょう与あたえるか注目ちゅうもく

アメリカの憲法けんぽうに詳くわしい、スタンフォード大学だいがくロースクールのマイケル・マコネル教授きょうじゅは、おととし1月つきの連邦れんぽう議会ぎかいにトランプ氏しの支持しじ者しゃらが乱入らんにゅうした事件じけんについて、「国家こっかを転覆てんぷくするまでの反乱はんらんとは認定にんていされず、トランプ氏しが関かかわったとまで言いえないのではないか」と話はなしています。

そのうえで「この議論ぎろんはトランプ氏しを助たすけているようにしかみえない。世論せろん調査ちょうさをみると、共和党きょうわとう支持しじ者しゃの間まではこの議論ぎろんは違法いほうで反はん民主みんしゅ主義しゅぎ的てきだという反応はんのうだ。トランプ氏しは自身じしんを攻撃こうげきする人ひとがいると言いって支持しじを集あつめることにたけている」と指摘してきしています。

ただ、憲法けんぽう修正しゅうせい第だい14条じょう3項こうの規定きていについては判例はんれいが乏とぼしく、専門せんもん家かの間までも意見いけんは分わかれていて、この議論ぎろんは来年らいねんの大統領だいとうりょう選挙せんきょまで続つづく可能かのう性せいがあるとしています。

「トランプ氏しが大統領だいとうりょうに立候補りっこうほする資格しかくがあるのかどうか」。

この議論ぎろんが選挙せんきょの行方ゆくえにどのような影響えいきょうを与あたえるのか、注目ちゅうもくされます。