ビール系けい飲料いんりょうは麦芽ばくがの比率ひりつなどによって「ビール」と「発泡はっぽう酒しゅ」、「第だい3のビール」で税率ぜいりつが異ことなっています。

「発泡はっぽう酒しゅ」や「第だい3のビール」の普及ふきゅうに伴ともない、税ぜいの公平こうへい負担ふたんの観点かんてんから、将来しょうらい的てきに税率ぜいりつを一いち本ほん化かしようと、2020年ねんから税率ぜいりつの改定かいていが段階だんかい的てきに行おこなわれています。

10月つき1日にちに行おこなわれる2回かい目めの改定かいていでは、350ミリリットル換算かんさんで、ビールが今いまの70円えんから63.35円えんに引き下ひきさげられる一方いっぽう、第だい3のビールは37.8円えんから46.99円えんに引き上ひきあげられて発泡はっぽう酒しゅと同おなじになります。

ビールと第だい3のビールの差さはこれまでの32.2円えんから16.36円えんとほぼ半分はんぶんに縮ちぢまります。

3年ねん後ごの2026年ねんに予定よていされている3回かい目めの改定かいていでは、3種類しゅるいすべて350ミリリットルあたり54.25円えんに一いち本ほん化かされます。

また、10月つき1日にちは、日本にっぽん酒しゅやワインなど醸造じょうぞう酒しゅの税率ぜいりつも改定かいていされます。

これまでは1キロリットルあたり日本にっぽん酒しゅなど「清酒せいしゅ」が11万まん円えん、ワインなど「果実かじつ酒しゅ」が9万まん円えんでしたが、いずれも10万まん円えんに一いち本ほん化かされます。

酒税しゅぜいは工場こうじょうから出荷しゅっかされた段階だんかいで課税かぜいされるため、小売こうり価格かかくにどこまで反映はんえいされるかは不透明ふとうめいですが、消費しょうひ者しゃの酒さけの選び方えらびかたや企業きぎょうの販売はんばい戦略せんりゃくに影響えいきょうを及およぼす可能かのう性せいもあります。

大手おおてメーカーで新しん商品しょうひん投入とうにゅうの動うごき

ビール系けい飲料いんりょうは、2026年ねんにビール、発泡はっぽう酒しゅ、それに第だい3のビールの税率ぜいりつが一いち本ほん化かされる予定よていで、その一環いっかんとして今回こんかいの改正かいせいでは、ビールの税率ぜいりつが下さがる一方いっぽう、第だい3のビールの税率ぜいりつが引き上ひきあげられます。

これに伴ともない大手おおてメーカーでは、ビールの需要じゅようが増ふえると見込みこんで新あらたな商品しょうひんを投入とうにゅうする動うごきが相次あいつぎ、サッポロビールは、糖とう質しつとプリン体たいの両方りょうほうを減へらした缶かん入いりの生ビールなまび-るを開発かいはつし、来月らいげつ中旬ちゅうじゅんから販売はんばいします。

会社かいしゃでは酒税しゅぜい改正かいせい後ごの来月らいげつのビールの販売はんばい数量すうりょうが、市場しじょう全体ぜんたいで去年きょねんの同おなじ月つきよりおよそ4割わり増ふえると予測よそくしていて、アサヒビールやサントリーなども新しん商品しょうひんを開発かいはつしました。

武内たけうち亮あきら人じんマーケティング本部ほんぶ長ちょうは「いろいろなお客おきゃくが価値かちを感かんじ消費しょうひにつながる商品しょうひんを提供ていきょうしていきたい」と話はなしています。

一方いっぽう、税率ぜいりつが上あがる第だい3のビールから酎ハイに移うつる消費しょうひ者しゃが増ふえると見込みこんで商品しょうひんを投入とうにゅうする動うごきもあり、キリンビールは来月らいげつから、缶かん入いりの麦むぎ焼酎しょうちゅうのソーダ割わりを販売はんばいします。

酎ハイは、第だい3のビールより税率ぜいりつが低ひくく、来月らいげつ以降いこうも今いまの税率ぜいりつが維持いじされ、担当たんとうの松村まつむら孝弘たかひろマネージャーは「酒税しゅぜい改正かいせいを追い風おいかぜに、食事しょくじに合あう酎ハイの市場しじょうを開拓かいたくしたい」と話はなしています。