捜査関係者によりますとその後の捜査で、過去に現場の住宅で車が傷つけられる事件が起きた際に、警察に器物損壊の疑いで逮捕され、その後、不起訴になっていた斎藤容疑者が事件に関わった疑いがあることが分かったということです。
警察は逮捕状などを用意したうえで、事件発覚からおよそ15時間後の25日夜10時ごろ容疑者の自宅に入りました。
室内にいた容疑者は、抵抗する場面もありましたが、捜査員に取り押さえられたということです。
その後、飯能警察署に運ばれ死亡した3人のうち男性に対する殺人未遂の疑いで逮捕されました。
調べに対して容疑者は「言いたくありません」と供述を拒んでいるということです。
容疑者は1人暮らしだったということで警察は詳しいいきさつを調べています。
斎藤容疑者は、事件があった現場から直線距離でおよそ60メートル離れた住宅に1人で住んでいて、事件の直後、この自宅に逃げたとみられています。 警察は、関与の疑いが浮上した容疑者の自宅周辺に警察官を配置。 変化がないか25日の日中から警戒にあたりましたが、出入りはなかったということです。 また、チャイムを鳴らし、応答がなかったものの、警察は周辺の防犯カメラの分析などから容疑者が自宅にいる可能性が高いとみて、事件からおよそ15時間後の25日午後10時ごろ、逮捕状などを用意したうえで、中に入りました。 1階には誰もおらず、警察が2階の部屋を一つ一つ確認したところ、開かないドアがあったということです。 ドアの前に物を置いて開かないようにしたとみられ、警察が5分から10分ほどかけてドアを開け、中にいた容疑者の身柄を確保しました。
この住宅で生活をはじめたのは数十年前で、そのときは親や祖母など家族とともに暮らしていたということです。 当時の印象について近所に住む60代の女性は「小さい頃は普通の子でした。スポーツマンのような感じでした」と話しました。 しかし、次第に姿を見かけることが少なくなったという人もいます。 娘が容疑者と同じ小学校に通っていたという、近くに住む60代の女性は、「小学生のころは近所で見かけていたがそれ以降、見かけることがなくなった。最近は、ほとんど見かけていない」と話していました。 その後、ほかの家族が家を出るなどして容疑者は1人で暮らすようになったとみられています。 ごみ出しなどで顔を合わせることはあったということですが、近所の人と目立った交流はなかったということです。 容疑者の自宅近くに住む80代の女性は「以前、自治会の用事で自宅のインターホンを押した時は反応がありませんでした。ごみ出しの時などに見かけてあいさつしたことがありますが、特に変わった様子はありませんでした。ただ、日中でも家にいて、仕事をしている様子はなかったので、どうしたのだろうと思っていました」と話していました。
また、容疑者については「近くに住んでいても顔を見たことがなく、全く知らなかった」と話していました。
長女の恵さんはほがらかな人で、先週も泉さんと恵さんがスーパーで仲よく買い物をしているところを見かけたということです。 車が傷つけられた事件については、妻の泉さんと先月末に話した際、「最近どうですか」と尋ねると「最近は大丈夫です。でも怖いです」と話していたということです。 ビショップさんの車は過去に2、3回、傷をつけられたということで、女性は「ひどいときは車のまわりにえぐられたような深い傷がついていました。奥さんは直すのに100万円くらいかかってショックだと言っていました。そのあと、駐車場につけた門にも傷をつけられたと聞きました。『なぜ、傷をつけられたのか心当たりはない』と言っていました」と話していました。
自治会では住民に注意を呼びかけるとともに、警察の捜査に協力したり防犯カメラの設置について検討したりしたということです。 男性は「去年の事件の際、警察に報告すると、警察も警備を強化するとの話でした。また町内でも気をつけるように、不審な人物がいれば報告するようにとのことでしたが車の事件は1件のみで、その後はなかったようです。当時も恨みによる事件かと想像していたが、それが今回の事件につながったのかもしれないと思う。自治会で防犯カメラを設置するか検討したのですが、管理や財源の問題で難しくなかなか進まなかったのが実情でした」と話していました。
容疑者の身柄確保時の詳しい状況は
斎藤容疑者とは
住民「容疑者の表情は平然」事件直後に遭遇
被害者の家族は
自治会では防犯カメラ設置検討も