国内こくないで感染かんせん拡大かくだいが始はじまった3年ねん前まえ、2020年ねん1月つき以降いこう、新型しんがたコロナに感染かんせんして亡なくなった人ひとは10日にちまでで6万まん411人にんで、累計るいけいの死亡しぼう者しゃ数すうのおよそ6分ぶんの1の人ひとが1か月かげつ余あまりの間まに亡なくなったことになります。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうによりますと、新型しんがたコロナに感染かんせんして亡なくなったと発表はっぴょうされた人ひとの数かずは去年きょねん10月つきには全国ぜんこくで1864人にんでしたが、11月つきに2985人にん、先月せんげつには7622人にんと急増きゅうぞうし、今月こんげつは10日にちの時点じてんですでに3145人にんと先月せんげつを上回うわまわるペースで増加ぞうかしています。

また、先月せんげつ7日にちから今月こんげつ3日にちまでのおよそ1か月かげつ間かんに亡なくなった人ひとのうち、年代ねんだいや性別せいべつが明あきらかになっている5825人にんについて年代ねんだい別べつにみると、

▽10歳さい未満みまんが4人にんで全体ぜんたいに占しめる割合わりあいは0.07％、

▽10代だいが4人にんで0.07％、

▽20代だいが5人にんで0.09％、

▽30代だいが16人にんで0.27％、

▽40代だいが35人にんで0.60％、

▽50代だいが97人にんで1.67％でしたが、

▽60代だいは296人にんで5.08％、

▽70代だいは996人にんで17.10％、

▽80代だいは2398人にんで41.17％、

▽90代だい以上いじょうは1974人にんで33.89％と、

高齢こうれい者しゃが圧倒的あっとうてきに多おおくなっています。

60代だい以上いじょうの占しめる割合わりあいはこれまでの累計るいけいでは95.29％でしたが、このおよそ1か月かげつの間までは97.24％となっています。

国立こくりつ感染かんせん症しょう研究所けんきゅうじょが先月せんげつ1日にちまでに報告ほうこくがあった重症じゅうしょう化かしたケースや亡なくなったケース、あわせておよそ4000人にんについて分析ぶんせきしたところ、

▽重症じゅうしょう化かした人ひとの平均へいきん年齢ねんれいは68.0歳さい、半数はんすうは73歳さい以上いじょうで、

▽亡なくなった人ひとの平均へいきん年齢ねんれいは83.1歳さい、半数はんすうは86歳さい以上いじょうと、

亡なくなった人ひとは重症じゅうしょう化かした人ひとよりさらに高齢こうれいとなっていました。

また、死因しいんが報告ほうこくされている1168人にんについてみると、

▽およそ60％にあたる696人にんは新型しんがたコロナが死因しいんとされていましたが、

ほかに▽心不全しんふぜんが34人にん、▽がんが31人にん、▽肺炎はいえんが29人にん、▽老衰ろうすいが29人にん、▽誤あやまえん性せい肺炎はいえんが28人にん、▽腎じん不全ふぜんが20人にんなどとなっていました。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうの専門せんもん家か会合かいごうでは高齢こうれい者しゃ施設しせつで感染かんせんが拡大かくだいすることで、新型しんがたコロナに感染かんせんして亡なくなる高齢こうれい者しゃが今後こんごもより増加ぞうかするのではないかと懸念けねんが指摘してきされています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうのまとめでは、先月せんげつ27日にちまでの8日間にちかんに全国ぜんこくで確認かくにんされたクラスターなどの数かずは1430件けんでしたが、このうち高齢こうれい者しゃ福祉ふくし施設しせつでのクラスターは954件けんと全体ぜんたいの66％を占しめて施設しせつ別べつで最もっとも多おおくなっています。

専門せんもん家か「第だい7波はを超こえるような感染かんせん 見みえなくなっている」

先月せんげつ以降いこう、国内こくないで新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんして亡なくなった人ひとの数かずが急増きゅうぞうしていることについて東京とうきょう医科いか大学だいがくの濱田はまだ篤郎とくろう特とく任にん教授きょうじゅは、

▽重症じゅうしょう化かする割合わりあいは以前いぜんより低ひくくなっていても感染かんせん者しゃ数すう自体じたいが多おおくなっていることや、

▽コロナの感染かんせんをきっかけに高齢こうれい者しゃで持病じびょうが悪化あっかして亡なくなるケースが増ふえていること、

▽高齢こうれい者しゃでオミクロン株かぶ対応たいおうのワクチンの接種せっしゅ率りつが十分じゅうぶん高たかくなっていないことがあるとしています。

濱田はまだ特とく任にん教授きょうじゅは「流行りゅうこうしているウイルスは第だい7波はと変かわらず、致死ちし率りつなどの病原びょうげん性せいには今いまのところ大おおきな変化へんかはないと見みられるが単純たんじゅんに感染かんせん者しゃ数すうが増ふえている。感染かんせん者しゃの報告ほうこく数すうはまだ去年きょねん夏なつの第だい7波はのピークには届とどいていないが、去年きょねんに比くらべて全数ぜんすう把握はあくがしっかりとは行おこなわれなくなり、実際じっさいには第だい7波はを超こえるような感染かんせんが起おきている状況じょうきょうが見みえなくなっている。医療いりょう機関きかんが何なんらかの形かたちで関かかわる死亡しぼう者しゃについてはある程度あるていど正確せいかくに把握はあくできていて、死亡しぼう者しゃ数すうが過去かこ最多さいたの状況じょうきょうになっている」と指摘してきしました。

さらに「以前いぜんはコロナに感染かんせんして重症じゅうしょうの肺炎はいえんを起おこして亡なくなるというケースが注目ちゅうもくされたが、いまはコロナに感染かんせんすることで血管けっかん障害しょうがいが起おき、心筋しんきん梗塞こうそくや脳のう梗塞こうそくが原因げんいんで亡なくなる人ひとがいることもわかってきている。さらに、かなり高齢こうれいの方ほうが感染かんせんした場合ばあい、本人ほんにんや家族かぞくの希望きぼうで人工じんこう呼吸こきゅう器きなどを使つかった治療ちりょうを行おこなわずにみとる形かたちで亡なくなる方ほうも一部いちぶではいるようだ」と述のべました。

その上うえで濱田はまだ特とく任にん教授きょうじゅは「感染かんせん者しゃ数すう自体じたいを減へらさなければ死亡しぼう者しゃ数すうを減へらすことはできない。高齢こうれい者しゃ施設しせつでの対策たいさくなど、特とくに高齢こうれいの方ほうが感染かんせんして亡なくなるケースを防ふせぐ取り組とりくみが必要ひつようだ。ワクチンの重症じゅうしょう化か予防よぼう効果こうかはある程度あるていど長ながく続つづくことが知しられているが、特とくに高齢こうれい者しゃでは時間じかんの経過けいかとともにどうしても効果こうかが下さがってきてしまう。オミクロン株かぶ対応たいおうワクチンの接種せっしゅ率りつは全体ぜんたいで3割わり余あまり、高齢こうれい者しゃでも6割わりほどとまだ十分じゅうぶんな水準すいじゅんではないのでぜひ接種せっしゅをしてもらいたい」と話はなしています。