このうち性別せいべつでは、4年ねん前まえに公表こうひょうされた40歳さいから64歳さいまでの調査ちょうさでは男性だんせいが4分ぶんの3以上いじょうを占しめていましたが、今回こんかいの調査ちょうさでは、同おなじ40歳さいから64歳さいまででは、女性じょせいが52.3％と半数はんすうを上回うわまわり、15歳さいから39歳さいでも45.1％となっていました。

これまで主おもに男性だんせいの問題もんだいと受うけとめられることも多おおかった「ひきこもり」が、女性じょせいに広ひろく存在そんざいしていることを示しめす結果けっかとなっています。

また、安心あんしんできる「今いまの居場所いばしょ」を尋たずねる質問しつもんでは、15歳さいから39歳さいの「ひきこもり」の人ひとは、そうでない人ひとに比くらべて、家庭かていや学校がっこう、それに職場しょくばなどのリアルな場ばを居場所いばしょと思おもう割合わりあいが低ひくく、その一方いっぽうでSNSなどのインターネット空間くうかんを居場所いばしょと捉とらえる割合わりあいが高たかくなっていました。

このほか、「どのような人ひとや場所ばしょなら相談そうだんしたいと思おもうか」を尋たずねた質問しつもんでは、「誰だれにも相談そうだんしたくない」と答こたえた「ひきこもり」の人ひとは、15歳さいから39歳さいで22.9％、40歳さいから64歳さいで23.3％に上のぼりました。

その上うえで、その理由りゆうを尋たずねたところ、「相談そうだんしても解決かいけつできないと思おもうから」と答こたえる人ひとがいずれの年齢ねんれい層そうでも半数はんすうを超こえて最もっとも多おおく、相談そうだんや支援しえんのあり方ありかたに課題かだいがあることをうかがわせる結果けっかとなっています。

また、男性だんせいだけでなく、女性じょせいにも「ひきこもり」の問題もんだいが広ひろがっていることについて「日本にっぽんの伝統でんとう的てきな価値かち観かんの中なかで、女性じょせいは夢ゆめや希望きぼうを追い求おいもとめようとしても、家事かじや育児いくじなどで男性だんせいよりも高たかいハードルを課かせられて、諦あきらめてきた人ひとが多おおくいる。そうした人ひとたちが自分じぶんの状況じょうきょうを認識にんしきし、存在そんざいが顕在けんざい化かしてきたのではないか」という認識にんしきを示しめしました。

さらに「相談そうだんしても解決かいけつできない」と考かんがえる「ひきこもり」の人ひとが半数はんすうを超こえていることについて、「解決かいけつ型がたの支援しえんや個人こじんを社会しゃかいに適用てきようさせる支援しえんのあり方ありかたに限界げんかいがあると感かんじている。一人ひとりひとりに寄り添よりそって信頼しんらい関係かんけいを作つくり、悩なやみ事ごとを聞きくなかで、社会しゃかいにつながるきっかけを作つくる支援しえんが求もとめられている。自宅じたく以外いがいに安心あんしんして声こえを上あげられる場ばをネット空間くうかんなどにいかに作つくっていくかが大事だいじになっている」と述のべたうえで、「ひきこもりは遠とおい世界せかいの問題もんだいではなく、自分じぶんや家族かぞくもなるかもしれない自分じぶん事ごとと受け止うけとめてほしい」と訴うったえました。