ウクライナ東部とうぶドネツク州しゅうのバフムトについて、アメリカの有力ゆうりょく紙しニューヨーク・タイムズは先月せんげつ30日にち、「街まちがロシア軍ぐんに包囲ほういされる差し迫さしせまった危険きけんは阻止そしされた」とするウクライナ軍ぐんの司令しれい官かんの話はなしを伝つたえました。

アメリカ軍ぐんの制服せいふく組ぐみトップ、ミリー統合とうごう参謀さんぼう本部ほんぶ議長ぎちょうも29日にち「過去かこ20日にちか21日にちの間まで、ロシア軍ぐんはバフムトやその周辺しゅうへんで全まったく前進ぜんしんしていない」との分析ぶんせきを明あきらかにするなど、ロシア軍ぐんの攻撃こうげきが鈍化どんかしているという指摘してきが出でています。

また、イギリス国防省こくぼうしょうは1日にち、ロシア軍ぐんの制服せいふく組ぐみトップ、ゲラシモフ参謀さんぼう総長そうちょうが1月つきにウクライナ侵攻しんこうの新あらたな総そう司令しれい官かんに任命にんめいされて以降いこう東部とうぶドンバス地域ちいきの支配しはい拡大かくだいを目指めざしたものの、ロシア軍ぐんに数すう万まん人にんの死傷ししょう者しゃが出でる一方いっぽう、わずかな地域ちいきしか掌握しょうあくできず、失敗しっぱいが明確めいかくになっていると分析ぶんせきしました。

そして、ロシア指導しどう部ぶが、ゲラシモフ氏しの失敗しっぱいに対にたいし、どこまで許容きょようできるのかという問題もんだいを指摘してきしています。

一方いっぽう、ロシアのプーチン大統領だいとうりょうは31日にち、新あらたな外交がいこう政策せいさくの基本きほん指針ししんを承認しょうにんし、この中なかで「アメリカなど西側にしがわ諸国しょこくはロシアがウクライナにおける重要じゅうような国益こくえきを守まもるためにとった措置そちに対にたいして新あらたなハイブリッド戦争せんそうを開始かいしした。目的もくてきはロシアを弱体じゃくたい化かさせることだ」などと軍事ぐんじ侵攻しんこうを正当せいとう化かし、欧米おうべいとの対決たいけつ姿勢しせいを鮮明せんめいにしています。