厚生労働省は
日本と
アメリカの
製薬会社が
共同で
開発したアルツハイマー
病の
原因物質に
直接働きかける新薬について、25
日、
正式に
承認しました。
早ければ
年内にも
患者に
使われるものとみられます。
承認されたのは、日本の製薬大手「エーザイ」がアメリカの「バイオジェン」と共同で開発した認知症の原因の1つアルツハイマー病の新しい治療薬「レカネマブ」です。
アルツハイマー病の患者の脳にたまる「アミロイドβ」という異常なたんぱく質を取り除くことができ、症状の進行を抑えることが期待されています。
「エーザイ」が厚生労働省に承認申請を行い、8月開かれた専門家部会で使用が了承されたことを受けて、厚生労働省が25日正式に承認しました。
アルツハイマー病の原因物質に直接働きかけ取り除くための薬が国内で承認されるのは初めてです。
薬が使われる対象は認知症を発症する前の「軽度認知障害」の人や、アルツハイマー病の発症後、早い段階の人となっています。
また薬の価格は、すでに承認されているアメリカでは1人あたり平均で年間2万6500ドルに設定されていますが、日本ではまだ決まっていません。
今後、中医協=中央社会保険医療協議会で、公的医療保険の適用と価格について結論が出され、早ければ年内にも患者に使われるものとみられます。