全国各地で
相次いでいる
一連の
強盗事件で
実行役に
指示を
出していた
疑いが
ある「ルフィ」と
名乗る人物について、フィリピンのレムリア
司法相は、
現地の
入国管理局に
収容している
男を、
日本の
警察が「ルフィ」と
見ていることを
認めました。
今月、東京 狛江市の住宅で90歳の女性が殺害された強盗殺人事件など、全国各地で相次いでいる一連の強盗事件で、警視庁はすでに逮捕した容疑者の携帯電話を分析するなどした結果「ルフィ」と名乗る人物が実行役に指示を出していた疑いがあるとみて捜査しています。
この人物は、発信元の番号などから、フィリピンに滞在している可能性があり、SNSの「闇バイト」を通じて強盗グループのメンバーを集めていたとみられるということです。
これについてフィリピンのレムリア司法相は27日、NHKの取材に対して、マニラ首都圏にある入国管理局のビクータン収容施設におととしから収容している「ワタナベ」という男を、日本の警察が「ルフィ」と見ていることを認めました。
また施設には「ルフィ」とともにグループのメンバーとみられる別の男も収容されているということです。
事件を受けて施設では、携帯電話などの通信手段を没収するとともに、監視態勢を強化したということです。
レムリア司法相は今後、日本の捜査当局からの要請があれば男たちを強制送還するかどうか検討するとしています。
入管施設に以前収容された男性「全く不自由しなかった」
「ルフィ」と
名乗る人物が
拘束されている、
首都マニラに
ある入国管理局の
施設に
以前、
収容された60
代の
日本人男性は、
施設の
様子について、NHKの
電話インタビューに
応じました。
男性は現地に住んでいた2000年ごろ、フィリピンの入国管理局と滞在日数をめぐってトラブルとなり、この施設で数か月間、過ごしたということです。
男性によりますと、施設内では、職員に相場より高い金を払うなどして、酒やたばこのほか、携帯電話のプリペイドカードも買い求めることができたということで「外にいる友達とも連絡を取ることができ、全く不自由しなかった」と話しています。
また「施設の内部から外部に指示を出して犯罪に手を染めている人がいるという噂は昔からあった」と証言したうえで「当時から収容が建て前だけになっている状況があった。職員との距離の取り方によって、行動の自由度も高くなる」と指摘しました。
さらに「現在はインターネットを通じて金銭や情報の移動がすごく簡単になっている。犯罪者にとってはよりいい条件になってしまう」と話していました。