ロシア国防省は27日、「この攻撃でNATO=北大西洋条約機構から供給されたものを含め、戦闘地域への兵器や弾薬の輸送を断ち切った」と主張していて、欧米各国がウクライナへの主力戦車の供与を相次いで表明するなか、こうした支援をけん制したい思惑もあるとみられます。
一方、ドイツ政府は27日、供与を決めた戦車「レオパルト2」をウクライナ軍の兵士が扱えるようにするための訓練を、来月はじめにドイツ国内で開始する予定であることを明らかにしました。
またイギリスも、供与する戦車「チャレンジャー2」の操縦や整備についての訓練を来週30日からイギリス国内で開始する見通しを示しています。
両政府とも、3月末にもウクライナに戦車が届くとしていて、春に向けてロシア、ウクライナ双方の軍事作戦の強化も伝えられる中、欧米側の軍事支援が本格化しています。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、27日公開した動画の中で、「ドネツクなど前線の状況は引き続き極めて厳しい。ロシア軍は破壊の手段には事欠かず、力によってのみ阻止できる」と述べるとともに、改めて各国の軍事支援に感謝し、徹底抗戦する決意を強調しました。